すん看のNCLEX対策について

アメリカ看護師

NCLEXが終わってからすぐに色々な人から勉強方法について質問されるようになりました。
あくまでも個人の体験談としてですが、まとめていきます😆

NCLEXの勉強を始める際、
最初は何から始めたらいいのかわからなくて
たくさんのブログやサイトをあさりまくり、周囲のRNの友人たちにも聞きまくりました。
日本の看護師国家試験を受けるときとは状況が全く違うのでよくわからないんですよね。

すん看のバックグラウンド

このあと続くパートに関係してくる内容になりますので
いったんNCLEX勉強開始時の筆者の状況についてまとめます。

  • 日本での看護師経験:大学病院と民間病院で5年弱(腎臓、内分泌・膠原病・血液内科、整形外科)
  • アメリカでの仕事経験:病院でPCT約2年フルタイム(勉強期間はパート)
  • 英語力:アメリカ生活3年目、日常会話なら概ね可能、TOEIC775
  • 家族構成:夫婦二人+猫一匹
  • その他:同僚含め看護師の友人は結構多め、友人は日本人とアメリカ人半々くらい

自分のバックグラウンドの強みは、
やはり現地の病院で働いていることです。
また夫婦二人だけなので時間の調整がしやすいことも大きかったです。

勉強を始める前にまずやるべきこと

何から手をつけていいのかわからないときは
無駄にネットサーフィンをしてしまって
色々と見ているうちに時間を無駄にしがちです。
筆者はまさにそんな感じで、
不安になるとググりまくって情報収集をするのですが、それは時間を無駄にし過ぎでした。

そんなふうに過ごしながらも筆者がやって良かったことを書いていきます。

まあ、わかっちゃいるけどいまだにググり過ぎて時間を無駄にします…(汗

1.勉強方法は一つではないことを理解する

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とりあえず浮かんでくる疑問は
教材、費用、期間、1日の勉強時間…
この辺りではないでしょうか。

しかし調べまくっているとだんだんわかってくるのですが、勉強方法とやらはどれもこれも人によって全然違うんです。

それもそのはず。
勉強開始時点の英語力、看護経験年数や内容、
勉強に使える時間、海外での医療経験の有無など
バックグランドがそれぞれ全然違うため、
勉強方法がみんな違うんです。

日本でフルタイムで勤務しながら休日に勉強する人、
子育てと仕事の隙間時間にだけ勉強する人、
国際結婚で日常的に英語を使い、既に現地の病院で働いている人…
さらにアメリカの看護学校を卒業してNCLEXを受験する人もいますよね。

立場や状況が全く異なる人たちがお互いに勉強方法を完全にマネしようとしても無理があります。
また個人の性格によっても勉強方法は異なります。

筆者は色々な人が違うことを言うことに混乱したため
他人の勉強方法をマネしようとするのはやめました。
あくまで参考程度で十分です。

2.自分の得意な勉強方法を見つける

勉強方法や教材選びに大切なのは
まず自分の得意とする勉強方法を知ることです。

筆者の場合、視覚記憶がとても得意です。
中学生の頃からイラストや映像を目で見て覚えたり
自分でノートにまとめる、絵を書いて覚えることがとても得意でした。
また記憶力も乏しいため、質よりも量が必要です。

そのため教材を選ぶときは

①イラストが多い
②問題数が多い
③解説が充実している


と言う点を重視して探しました。

3.NCLEX合格までの計画を立てる

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勉強を進める上で計画を立てることはとても重要です。

NCLEXに合格する、という目標は正しいのですが
あまりに漠然としすぎます。
そもそも”何かを達成したい”、と言っているだけの人で
どれだけの人が実際に目標を達成していったでしょうか?

筆者はある程度大人になってから大きな受験を何度か経験したこともあり
目標に向けて計画を立てることに慣れていました。

計画は
長期(年単位)→中長期(月単位)→短期(週/日単位)
と分けて立てていくと具体的に落とし込んで無駄なく勉強することができます。

計画作成や調整など細かい部分は割愛しますが、
重要なのはゴールに対して自分の現在地を客観的に捉えることです。

すん看のNCLEX合格までの勉強計画

参考に私がやった計画立てを少し紹介します。

受験時期
毎日の勉強時間
仕事や家庭内の調整

まずはざっくりこの辺りの予定を考えます。
仕事と家庭内の調整は毎日の勉強時間を考えるために必要な要素と言えます。

ネットで日本に住んでいる場合は大体1年程度毎日勉強して合格していると言う内容を見かけたため
現地の病院で働いている筆者は

-半年以内に受験&合格する
-毎日8時間勉強する


という大まかな計画を立てました。
そのために仕事はフルタイムからPRN(パート)に変更し
週3から週1~2の勤務数にしました。

その時点で既に特定の教材を購入していたため
問題集を何周解くかをベースに逆算して
1ヶ月、1週間、1日の目標まで立てて計画を作り上げていきました。
勉強の計画は紙ベースで管理するのが個人的には扱いやすかったです。

あとは計画に沿って勉強を進めるだけです。
計画と目標は日々の進捗に合わせて都度変更していきました。

NCLEXの勉強のために使った教材

NCLEXの勉強のために主に3つの教材を使いました。
その他として購入したけどあまり使わなかった教材も紹介しています。

①UWorld
言わずもがな、色々な人がおすすめしているオンライン教材です。
教材は利用期間によって金額や模試の数などが異なります。
元々半年で合格すると目標を立てていましたが、
再受験する可能性や受験時期を遅らせる可能性なども考え、
また金額的に半年(180日)と一年(360日)が変わらなかったことで一年で契約しました。
結果的にそんなに使うことはありませんでしたが
模試が6個もついていたのがとても良かったです。

Archerという教材を使っていたRNの友人も結構いて、
人によってはそちらの方が良かったという人もいました。

<Good>
・解説が充実している
・アプリがあるので外出先でも使える
・模試の結果が割と信用できる(らしい)
<Bad>
・他のオンライン教材と比較して金額がやや高いらしい
・ノート機能はサイト内でしか使えない(コピペ不可)
・実際の試験の難易度と違う

②The Complete Nursing School Bundle(Nurse in the Making)
勉強開始の初期から、このNurse in the MakingのNursing School Bundleを使っていました。
Nursing School Bundleはいわゆる日本のレビューブックに近いものです。
これは学生向けにざっくりと1冊にまとめたもので、
日本人が好きそうなイラストをたくさん使いながら分かりやすく作られた冊子です。
あまり日本人の間では知られていませんが
現地の看護学生の間ではとても有名なbundleの一つです。

シリーズでさまざまな参考書を出していて、
NCLEX対策用問題集やフラッシュカードなどもかわいいデザインのものが多いです。
とは言えあくまでもざっくりとまとめてあるだけなので
とにかく大量に書き込み、ノート代わりに使いました。

<Good>
・イラストでまとめてあるため日本語の知識とリンクしやすい
・カラフルな色使いや柔らかいイラストが記憶に残りやすい
・シリーズで参考書を使って知識を補完できる
・サイト内で疾患や薬剤についての動画の視聴が可能
・とにかくかわいいのでモチベーションが上がる!
<Bad>
・Bundleだけでは不十分
・使っている日本人がいないのでレビューが無い

③Pharmacology Flashcard(Nurse in the Making)
Nursing Bundleと同じシリーズ内の薬理フラッシュカードです。
薬の勉強は最初から苦戦することがわかっていたため
ある程度勉強を進めて問題の中でいくつか目に触れさせてから記憶を固めるために購入しました。
薬理はNursing Bundle内でも解説ページがありますが
掲載されている薬剤は限られており十分ではありません。
Bundle内の関連ページやサイト内の関連動画について記載があったりするので
もしフラッシュカードの購入を検討している場合はシリーズ使いするのが結構オススメです。

<Good>
・暗記用ゴロがたくさん掲載されている
・副作用など混乱しやすいものがまとめられている
・色使いやイラストが可愛いので記憶に残りやすくモチベーションも上がる!
・持ち歩きできる
<Bad>
・表面がツルツルすぎて書き込みしにくい

その他:Saunders
こちらも言わずもがな、ほぼ全員が購入しているであろう参考書ですね。
結果から言うと、正直無くても合格できます。
最初に問題を1周だけやって、関連した内容の解説を読んだだけになりました。
勉強期間が短かったこともありSaundersを使うことはほぼなかったのですが
もしももっと時間をかけて知識を復習させるならばとても役に立つ教材だと思います。

アメリカ在住でNCLEXを受験した日本人の友人たちは
私と同じように短期で受験したこともあり、みんな口を揃えて使わなかったと言っていました。
ただ語学力に問題がない人や現地の学校を卒業した人は
読むスピードが我々と違うためSaundersを一通り読むようです。

<Good>
・とにかく詳しい!
・問題が難しくて勉強になる
<Bad>
・非ネイティブが使うには時間がかかりすぎる
・重たくて持ち歩くのが難しい
・短期集中型の人には向かない

勉強の流れ

上記を踏まえ、どのように勉強していったか全体の流れを紹介します。

1)Saundersで問題を解き始める
始めたばかりで勉強の進め方が掴めずに時間がかかる。
1ヶ月以上かかって問題が終わり、UWorldに切り替える。

2)UWorldとNursing Bundle
勉強のほとんどはここ。
Uworldの問題約3000問を3回+模試5回を2~3ヶ月かけてやる。

3)X(旧twitter)(SNS)
勉強で学んだことをアウトプットする投稿を3ヶ月程度行う。

4)Flashcard
受験1ヶ月前くらいから開始。
これだけのために机に座ることはせずに
ジムで歩きながら、飲食店や病院の待ち時間など隙間時間に使う。

5)Ankiでフラッシュカード作り
自作のノートは作りませんでしたが
Ankiと言うフラッシュカードアプリを使って
ノートのように使っていました。
パソコンにDLして使うのですが
検索をして間違えた内容をすぐに見つけて学習できるので
とても役に立ちました。



こんな感じです!
結構シンプルかもしれません。
それもそのはず、UWorldのボリュームが多い上に
医療英語を覚えるだけで精一杯だったからです!
それ以外のことをあれこれできません。笑

SNSでの発信は現在はしておらず、諸事情によりアカウントも閉鎖しました。
知識が詰まったものだったのでとても惜しかったのですが…
また機会があればXで発信できればと思います。

おすすめしない勉強法

ここからは、色々やってみておすすめできないと感じた勉強法です。
あくまで個人の考えではありますので
本人にとって良いと感じた場合は是非取り組んでみてください。

①自作のノート作り
多くの人が一度は考えつく勉強法ですが
個人的にはおすすめしません。
その理由はあまりに時間がかかり過ぎるからです。
筆者も途中までノートを作りましたが
知らないことが多すぎるため時間と労力がもったいないと感じてやめました。
そのためNursing Bundleのようなものにメモを書き込むなどして
自分のノートを作っていく方が効率的かと思います。

②フラッシュカードを手作り
こちらもノートと同じ理由で、あまりに時間と労力が使われすぎるからです。
どうしても覚えられない限られた情報のみであればいいかもしれませんが
知らない薬剤や知識をしらみ潰しにカードにまとめていくのは大変過ぎます。
フラッシュカードも色々な種類が販売されていますので
自分で作ることにこだわらなくてもいいかなと思います。

③自分に合わない問題集を使い続ける
複数の問題集や教材を購入することは悪くありませんが
せっかく買ったからとか、勿体無いと言うだけで
合わない問題集を続けることは時間の無駄かもしれません。
ネットで購入前に現物を見ることが出来ないことも多く
買ってみたもののあんまり自分にはハマらなかったと言う場合もあるでしょう。
ある程度無駄が生じることは仕方がないと割り切ってしまうことも必要だと感じました。
これは勉強のプロであるうちの夫によく言われたことですが
そのおかげで色々な教材を試してみることが出来たので感謝しています。

夫は勉強をするのも教えるのも得意なので、色々とアドバイスをもらえたのがとても助かりました!

おわりに

以上が筆者が経験したNCLEXの勉強対策方法です。

勉強期間はおおよそ5ヶ月。
UworldとNursing Bundleを主に使いながら勉強しました。
勉強方法は人によって異なるため
あくまで一人の合格者の勉強方法として参考にしてもらえたら嬉しいです。

またここには記載していませんが
勉強中のメンタルの保ち方や役に立った勉強道具なども
改めて紹介していきたいと思います!
特にメンタルは本当に重要だと思います。
何か質問があればインスタグラムからでもこちらにコメントを残してもらえたらお答えします!

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